就任後、初めて金融政策を決める会合にのぞんだ日銀の植田新総裁。最初の一手は、「現状維持」でした。
日本銀行 植田和男総裁
「長短金利操作の運用も含め、現状維持を全員一致で決定」
植田総裁は、黒田前体制で始めた異次元緩和策の修正を見送った理由について「物価安定の目標には、まだ時間がかかる」と説明しました。
実は今日の会合、普段とは少し様子が違いました。
記者
「金融政策決定会合の結果が、なかなか発表されません。発表されず、円相場、上下に荒い値動きが続いています」
きょう行われた金融政策を決める日銀の会合。普段は正午前には結果が出ることが多いですが、きょうは1時間以上遅い、午後1時でした。
会合が長時間に及んだため、市場では「サプライズで政策修正を打ち出すのではないか」との思惑が広がり、外国為替市場では売り買いが激しく交錯する場面もありました。
「いつもより結果発表が遅かったんで、これは何かあるんじゃないか。そういう話も出た」
結局、現状維持だったため、東京株式市場では安心感から買い注文が広がり、日経平均株価は一時400円以上値上がり。終値は今年最高値を更新しました。
一方、植田総裁が今回、新たに打ち出したのが金融緩和策への「レビュー」です。
日銀は1990年代後半から25年にわたって様々な金融緩和を行いましたが、多くの副作用も指摘されています。このため、1年から1年半程度かけ、これまでの金融政策を多角的にレビューし、政策運営に生かす考えです。
日本銀行 植田和男総裁
「必要な政策変更を(レビュー中の)1年半の間でも毎回の会合で議論し、必要あれば実行していく。(レビュー中に)政策の正常化を始める可能性もゼロではない」
あわせて公表した物価情勢の見通しでは、▼2023年度は1.6%から1.8%に、▼24年度は1.8%から日銀が物価安定目標として掲げる2%と同じ、2.0%に引き上げましたが、▼25年度は1.6%と、目標の安定的な達成には距離があるという見通しを示しています。
5年の任期の間に物価の安定を実現し、大規模緩和の「出口」までたどり着けるのか。植田日銀の動向から目が離せない状況が続きます。
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