21歳頃のフサさん



 巽フサさんは、1907年(明治40年)に八尾町(現在の大阪府八尾市)で、6人きょうだいの次女として誕生。32歳で桃やブドウを育てる農家の男性と結婚し、3人の子どもを育てました。

 2017年、110歳の「皇寿」のお祝いの様子を収めた映像では、きれいに盛り付けられたご飯を自らパクリ!そんな様子がYouTubeに投稿されています。

   (職員)「ご飯、おいしいですか?」
 (フサさん)「おいしい」

 好奇心は旺盛で、趣味は食べること。特に団子やぜんざいなど、甘いものが大好物だそうです。

 (巽フサさんをよく知る介護主任 内水さん)
 「昔からご飯を食べることは大好きで、出したものは全部召し上がる。昔からのこだわりというか、何でも(好き嫌いなく)食べていましたね」

 6年前の映像では、フサさんが車いすに座りながらラジオ体操をする様子もありました。現在は、1日のほとんどをベッドの上で過ごすということで、食事はその日の体調に合わせてゼリーを食べています。

 いまは令和5年。フサさんは『明治・大正・昭和・平成・令和』と、5つの時代を生きています。それこそ「スペインかぜ」の時代から「新型コロナウイルス」の時代も。

そんなフサさんのご長寿の秘訣とは。長男の完次さんに聞きました。

 「きっちりした性格と言いますか、生活習慣でもきっちりしています。やっていること全てが長生きに繋がっているような気はしているんです。私も『頑張りたいな』という気持ちになりました」

 さて、冒頭の疑問。フサさんが入所している、大阪府柏原市の特別養護老人ホーム「はくとう」に聞くと、こんな答えが返ってきました。