青森県外ヶ浜町蟹田とむつ市脇野沢を結ぶむつ湾フェリーが約5か月ぶりに運航を再開しました。名物となっているフェリーに並走するイルカは運航初日から姿を見せ、大盛り上がりの船旅となりました。

外ヶ浜町の蟹田港では21日、関係者がテープカットをしてむつ湾フェリーの今シーズンの運航開始を祝いました。地元のこども園や団体バスのツアー客などおよそ100人が乗り込み、約5か月ぶりとなる船旅に出発です。

※リポート 楠原彩加記者
「4月に入ると、この陸奥湾に、水族館でも大人気、あの生き物がみられます」

海面を勢いよくジャンプして姿を現したのはカマイルカです。陸奥湾にエサとなる小魚が増えることから毎年4月から6月に群れでやってきます。21日は外ヶ浜町蟹田とむつ市脇野沢を結ぶ1時間の船旅で15頭ほど確認されました。イルカがフェリーと並走しながら見せる自然のショーに乗客たちは大盛り上がりです。

※子ども
「きれいだった。かわいかった。Qどんなことをしていたジャンプしていた。泳いでいた」
※大鰐町からの観光客
「すごいすごい、感動感動。いいですね、船旅も。ゆっくりと見られて」

また、21日は陸奥湾のカマイルカの生態を研究している青森大学の清川繁人教授も調査をしました。清川教授は今年はいつもの年より海水温が2℃以上上昇しているため、その影響を懸念しているといいます。

※イルカの生態を研究 青森大学 清川繁人教授
「海水温がかなり高いのでその影響がどうかと思ったが、ジャンプが結構見られて活発な状況が分かった。(カマイルカが)陸奥湾に入るのは例年通りかあるいは早いくらいだが、(陸奥湾を)出ていくのがかなり早まるのかなと心配しているところです」

むつ湾フェリーで主にイルカを観察できる時期は毎年4月から6月で、昨シーズンこの時期に運航した便全体の約7割で1頭以上確認できたということです。むつ湾フェリーは今シーズン11月5日まで1日2往復運航します。