突然ですが、まんじゅうはお好きですか?

総務省が発表した最新の家計調査によると、全国の県庁所在地と政令指定都市を合わせた52の都市の中で、5番目に「まんじゅうの消費額」が高いのが熊本市なんです。

1位 福島市  2041円
2位 鳥取市  1772円
3位 鹿児島市 1656円
4位 前橋市  1474円
5位 熊本市  1384円
6位 名古屋市 1349円
(1世帯当たりのまんじゅう消費額/2020年~2022年平均/総務省調べ)

実は毎年上位に入っていて、過去には1位になったことも。

なぜ熊本市民は「まんじゅう」が好きなんでしょうか?その理由を調査しました。

熊本でまんじゅうといえば、創業60年の「一休本舗」

熊本市内を中心に10店舗展開しています。

こちらの定番メニューは「一休だんご」…

なんですが…じつは、1番人気は「甘酒まんじゅう」だそうです。

まんじゅうに詳しい高木(たかき)社長にその理由を聞いてみました。

一休本舗 高木社長「元々、熊本城のおひざ元で江戸末期からの歴史がある『慶徳饅頭(けいとくまんじゅう)』さんなどがあったから、(市民は昔から)甘酒まんじゅうを食べる習慣があったというのが一つの理由じゃないかと思う」

老舗の功績が理由の一つのようですが、熊本のまんじゅうは味付けにも特徴があるといいます。

高木社長「特に熊本の場合は『甘酒』で風味をつけるまんじゅうなので、それが非常に市民に親しまれたのではないかと思う」

全国的に『酒』で風味をつけるまんじゅうが多い中、甘酒の風味が熊本の人を虜にしたのかもしれません。

さらに、祝い事などで「紅白まんじゅうを配る文化」が熊本には根付いていて、一休本舗では多い月で8万個ほど売れる時もあるそうです。

熊本の人だったら、ちょっとしたお祝いがあるとまんじゅうを買ったり、頂いたりしたことがある方も多いのではないでしょうか?

そこで、まんじゅうを販売する店を調べたところ、熊本城を中心におよそ半径2キロ圏内には少なくとも10店舗もありました。

さらに今回、総務省がカウントしたまんじゅうには、熊本ならではの「いきなり団子」や「蜂楽饅頭」のような大判焼きは入っていないとのこと。つまり、まんじゅうだけで消費額5位なんです。

もしかしたら、「いきなり団子」や「蜂楽饅頭」も含めるともっと上位になっていたかもしれませんね。

※いきなり団子とは…輪切りにしたさつまいもを小麦粉の生地で包んで蒸した素朴な熊本のおやつ。最近は小豆あんが入ったものも多い。マンガ「ケロロ軍曹」にも登場した。

※蜂楽饅頭とは…見た目はいわゆる「今川焼き」。熊本県民に「今川焼き」を見せればほぼ全員が「蜂楽饅頭」と答える(はず。諸説あり)。