――ニューヨーク・タイムズの威力はすごい?

早稲田大学ビジネススクール教授 入山章栄氏:
私もアメリカに行っていたのでニューヨーク・タイムズを読んでいましたが、だいたい週末にこういう記事を出します。2位とか4位ぐらいに意外なところを入れたがるのです。1位はロンドンで、次が盛岡とは少しびっくり。こういうことをすることで「俺たち結構通なことを知っているんだよ」とアピールするところもあるのかなといつも読んでいて思いまして。それが今回運よく盛岡だったということです。

――これといった観光地があるわけでもないところが、逆に外国人に魅力を提供している。

早稲田大学ビジネススクール教授 入山章栄氏:
ニューヨーク・タイムズの読者は結構旅慣れている人も多いので、東京や京都よりも現地の人の素朴な生活を知って、一緒に経験したいという旅行ニーズが今増えています。いわゆる体験型の旅行と言いますが、まさにそこをうまく捕まえたし、逆に言うとこれは盛岡だけではないと思います。日本中そういうところはありますから、そこの魅力はうまく発信できるといいなという好例ですね。

日本中の街にチャンスがあるということだ。今インバウンド客が増えている。コロナ明けからググッと伸びて2023年2月は147万人に上っている。コロナ前を回復する日も近いかもしれない。

(BS-TBS『Bizスクエア』 4月15日放送より)