バラの見頃は主に春と秋で、5月は春のバラが楽しめる季節。「バラにはなぜトゲがあるの?」このトゲ、いったい何のためにあるのかわかりますか。

思わずみとれるきれいなバラ。花言葉は「愛」と「美」なんだそうです。春のバラが見頃となっている「島田市ばらの丘公園」です。こちらでは、およそ500種類の世界のバラが楽しめます。

そして、美しいバラには鋭いトゲがありますね。バラにはなぜ「トゲ」があるの?園長の宮崎さんに教えてもらいます。

<島田市ばらの丘公園 園長 宮崎由美子さん>
「諸説あるんですけど、バラはもともと『つる性』のものが多く、伸びていくときにいろんなところにひっかかって伸びやすくなるため、というのが一番有力と言われています」
「つる状に伸びていって周りの木ですとか、そういったものにひっかかりながら上に上に伸びていく、トゲによってとれにくくなる。それから折れにくくなる、というメリットがあります」

バラの「原種」と呼ばれるものは、ほとんどが「つる性」です。「つる性」の植物は茎が自立せず、他のものに巻き付いたりして成長していきますが、バラの茎や枝には巻きつく性質がありません。

そこで活躍するのが無数の鋭いトゲなんです。実は多くのバラはトゲが下向きに生えていて、中にはフックのようになっているトゲもあるんです。

これも、より引っかかりやすくするためと言われています。品種改良され、自立するような種類のバラが多くなっても残っている「トゲ」。トゲがある明確な理由は分かってないそうですが、バラにとって「トゲ」はきっと大切なものなんでしょうね。

<島田市ばらの丘公園 園長 宮崎由美子さん>
「品種改良されて、つるじゃないものになってもトゲがあるということは、養分を蓄えるとか、食べられにくくなる、外敵が近づきにくくなる効果もあるんじゃないかと思います」