2020年に、福島県郡山市の飲食店が爆発して1人が死亡、31人がけがをした事故で、書類送検された飲食店の社長などが不起訴になったのは不当だとして、被害者の女性が12日、検察審査会に審査を申し立てました。
2020年7月、郡山市島の「しゃぶしゃぶ温野菜 郡山新さくら通り店」で爆発があり、当時作業していた内装業者の男性1人が死亡、31人が重軽傷を負いました。
店舗を運営していた会社の社長や死亡した内装業者の男性などあわせて5人は、業務上過失致死傷の疑いでおととし、書類送検されていましたが、検察は、3月に「過失を認定することが困難だった」として不起訴としました。
これについて、処分は不当だとして被害者の49歳の女性が、死亡した内装業の男性を除く4人について、12日、検察審査会に審査を申し立てました。代理人の弁護士によりますと、女性は、この事故で顔に大けがをして、いまも治療やリハビリを続けています。不起訴処分については「言葉が出ない」と話し、責任の所在を明らかにするよう求めています。
不起訴に納得いかない被害者はほかにも…。
フォトグラフアメリー・白岩大和オーナー「私自身も納得はしてないですし、きっとそれはほかの被害者のみなさまも一緒だと思います。」
こう話すのは、郡山市でフォトスタジオを営む白岩大和さんです。白岩さんは当初、爆発があった現場からおよそ30メートルの場所でフォトスタジオを経営していましたが、事故で大きな被害を受け、一時休業のあとおととし3月に移転再オープンしました。事故から2年以上がたった今も、補償金などは支払われていません。白岩さんは責任の所在をはっきりしてほしいと話します。
フォトグラフアメリー・白岩大和オーナー「このままどうなっちゃうんだろうという不安は正直2年間、忘れたくても忘れられない。事故の原因ははっきりしていただかなければと思います。」
不起訴の判断は覆るのか、検察審査会の判断が注目を集めることになります。