広島市長選で4選 松井一実 市長
ソフト面、もう1つは平和文化。最終的にいろんな形で広島の平和の追求の原点は、やっぱり核兵器のない世界。それをベースに、恒久平和であってほしいと願う思いをどういう形で為政者・政治家に届けるかと。それをどう世界に広げるかと、こういう問題だということも受け止めましたので、それについてはもう市長になってしばらくして、平和首長会議という、このメッセージを伝えるための加盟都市を増やそうということで、しばらくして世界で1万都市を目指そうということで、これも今、着実に進んでいまして。8400に増えているが、あとちょっとということで、国内の加盟都市は1741都市のうちのほとんど100%、残り4都市。今度、もう1都市減って3都市になりましたから。あと3都市に入っていただくと全部、加盟なんですね。
為政者にこういった思いを届けるための平和のメッセージを市長がとんがって、いろんなアピールをするというんじゃなくて、市民全ての方がたが思っているんですよという状況設定をするための努力をやってきているつもりなんですね。

そして。その中でそれを象徴するために平和文化というものをみなさんが取り込んで享受する。11月は平和文化月間にし、8月はもともと平和記念式典を開催する月ですから、ここは引き続き、みなさんがそういった議論ができる月。12か月のうち2か月は平和について、みなさんが語らう、そういうセッティングをしてまいりました。これをもっともっと活性化することを通じて、ソフト面の対策を講じて、これを広島市民だけじゃなくて、日本中の、あるいは世界中の市民がこういった思いを持つ時間帯をセットしたいと思っているんですね。
そのためには、日々の生活が安定しているというか、居心地よくなるような条件を設定しないといけないし、逆にそれができるということは、実は平和のありがたさなんですよと、あとから言えるような状況設定をどうするかと。ぐるっと回して考えながら街づくりをやってきているつもりなんですけどね。
本名
2年後、被爆80年という節目がやってまいります。在任期間中にということになりますが、お考えなどありますか?
松井市長
平和文化月間の方からいきますと、11月にやっていますから、まず、これを広島市だけのイベントじゃなくて、少なくとも200万人の広域都市圏をセットしますから近隣の市町挙げてやって、日本の広島を中心とする地域が11月は、もう平和を重視するといういろんな取り組みを見せるということができるようにしていきたいなと。そして、それを平和首長会議で世界の加盟都市にもお願いして、できれば、そういった活動を連携してできるようにするということも実はやりたいんですね。
その大前提として広島で地域も気持ちよく、人々が互助の精神というか、お互い助け合うということを実感していただく取り組みをするというのが、この地域コミュニティーの活性化。そして、そういった方がた同士が交流して、自分たちの生活圏の中でその意識を確認するために、要するに、低料金で利用しやすい公共交通を作る。そして、それが日ごろの生活の中で生かせるということだと思う。それで今度はソフトという意味で公共交通と地域コミュニティー。その上位概念として平和文化をみんなで愛でるというか、共有する。それは習慣化するというか、ずっと続くようにする仕立てを残りの4年でというか、もう、この4年間でどこまでできるかにチャレンジしたいとそう思っています。
本名
平和の発信というものが当然のことながら1つ、大きなテーマとしてあるんだけれども、あくまでも市民生活がベースになっているというところが大きな特徴だと。

松井市長
決して平和の発信は、政治闘争とかメッセージのテーマじゃなくて、そのテーマの根源ですね。自分たちの生活が豊かで居心地のいいものだと、これを崩しちゃならんと。こういうふうに思っていただければ、おのずと出てくる結論なんですね。それを、選んでしまった政治家に向けて、わたしはこう思うと言って、論争を仕掛けてがんばっているっていう、それ自身も重要ですけども、もっと根源的なことをこの広島はやっていくんだと。そんな街にしたいと思っているんです。