阿部さんが考える一番の復興とは

幼いころから漁師の仕事を見てきた阿部さんですが、ギンザケの成長を見極めながらの餌やりや早朝からの仕事など、苦労の連続でした。

阿部優一郎さん:
「人と魚の違いはあるけど、どっちも手をかけなければ育ってくれないっていうのが同じなのかな」

ギンザケ養殖に取り組む漁師が震災前の半数に減ってしまった雄勝町。漁港の周辺には防潮堤が整備され、町の様子も様変わりしました。そんな故郷への思いは…。

漁師 阿部優一郎さん:
「寂しい場所になってしまいましたけど、住んでいる人たちがここに住んでて良かったと思えるような場所になった時が、一番の復興じゃないかなと思います」

漁師 阿部優一郎さん

生まれ育った雄勝で生活することこそが復興に繋がると信じてこれからもギンザケ養殖を続けます。

石巻市雄勝町では東日本大震災で住宅のおよそ8割が全壊し173人が死亡、今も70人の行方が分かっていません。