桜にまつわる天気の言葉も盛りだくさん「花冷え」「花曇り」「桜雲」「桜霞」「桜流し」

気象予報士の前田智宏さんとMBS前田春香アナウンサー

(気象予報士の前田智宏さん)
「また、桜にまつわる天気の言葉も合わせて楽しんでいきたいなというふうに思うんですが、とても風情のある言葉がいろいろあるんです。桜にまつわる天気の言葉、結構たくさんあります。まず『催花雨(さいかう)』、これは文字通り、花を催す雨、桜が咲く頃の雨で、開花を促すような雨を催花雨と言います。あと『花冷え』、『花曇り』は聞きなじみがあると思うんですが、花冷えは咲く頃にちょっと冷えるのを、花冷えと言います。『花曇り』は桜の咲く時期の曇りの天気ということです。次に『桜雲(おううん)』『桜霞』、実はこれ、雲や霞のことではなくて、桜が咲いている様子を表している言葉なんですね。桜が群れ咲いていると白い感じが、遠くから見ると雲がかかっているように見えるのが、これが『桜雲』という言葉です。吉野山はシロヤマザクラの名所なんですが、遠目に見るとなんとなく雲っぽく見えますね。花霞も同じように群がって咲く満開の桜が遠目には霞がかかったように白く見えるということです。桜の散り時にも美しい言葉があります。『桜流し』という言葉ですが、雨で桜の花が散ってしまい、水で流れていくような雨のことを言います」