4月は5000品目以上の食品が値上げとなり、物価高による家計への圧迫がとまりません。
特に調味料や乳製品の値上げが相次ぐ中で、使う食材のほぼ全てが値上がっているという 飲食店の今を取材しました。

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こんがり焼かれたやわらかな生地に…
トマトやチーズなどたっぷりと乗ったこの具材が…

ピッツェリア カンタナポリ ​店主 小寺俊則さん:
全ての材料全般が値上げしている状態で、けっこう大変。

甲府市にあるピザ専門店、ピッツェリアカンタナポリ。
この店では、使う全ての食材が値上げの波を受けています。

小寺さん:
乳製品がまず今最近上がりまして。

ピザにはかかせないチーズなどの乳製品は、ここ最近で約1割から2割値上がり。生地を作る小麦粉や、オリーブオイルなども同様に値上がっているといいます。

さらに…

小寺さん
値段が無いんですよ。前まであったけど、値上がりが多すぎて業者もついていけなくて、今そういう状態になっています。

値段が上がり続け定まらないため、卸価格の表示をカタログに載せない商品が増えてきたといいます。

小寺さん:
このぐらいの時期からまた値上げさせていただきますって何度聞いたことか…

店は、2022年5月にピザ1枚あたり約200円値上げをしましたが、この1年近くは値上げせず耐えている状態です。

ピッツェリア カンタナポリ ​店主 小寺俊則さん:
自分の技術を向上して、お客さんが喜んでもらえるようなお店作りを基本ベースとして、値段はあまり考えないように、そういう姿勢で今お店をやっている。

東京商工リサーチによりますと、4月中の食品の値上げは5075品目に上り、2023年2番目の多さです。

5月には大手飲料各社が缶コーヒーを値上げするなど、すでに夏ごろまで食品の値上げが控えていて、しばらく物価は高止まりしそうです。

こうした中、帝国データバンクの試算によりますと、食品の値上げによって1世帯あたり月約2140円、年間で約2万6000円、2022年度と比べて家計負担が増加するということです。