新年度が始まり、静岡県内の消防にも新人職員が採用されました。沼津や伊豆エリアを管轄とする駿東伊豆消防本部では、双子の姉妹が新人消防士としてスタートを切りました。
<辞令交付式>
「久保田紗里奈」「はい」
「久保田優里奈」「はい」
4月3日、沼津市の駿東伊豆消防本部で行われた辞令交付式。2023年は23人が新たに採用されました。一際、目を輝かせる2人の女性がいました。
Qどうでしたか?
<久保田紗里奈さん(左)・優里奈さん(右)>
「とても緊張しました」
<優里奈さん(右)>
「空気が張り詰めていて、緊張して震えました」
伊豆市出身の久保田紗里奈さん(19)と妹の優里奈さん(19)。2人は双子の姉妹です。
<妹・優里奈さん>
「これをおもちゃ屋さんで見つけてすぐ買いました(笑)」
Q二人ともすごく好きだったんですか?
<姉の紗里奈さん・妹の優里奈さん>
「はい」
<妹・優里奈さん>
「オタクみたいな(笑)」
見せてくれたのは2人が中学生の頃から集め始めたおもちゃの消防車や救急車。さらにー
<妹・優里奈さん>
「これは駿東伊豆消防本部の消防署で救命講習に行った時にもらったポケットティッシュ。『試験に合格しますように』とお守りとして持っていた」
2人そろって消防士になりたいと思ったのは中学生の頃。2022年度の採用試験を受けるも2人とも不合格。たとえ浪人したとしても消防士になりたかったのです。
<妹・優里奈さん>
「家族が家の中で倒れた時に、冷静に対処している救急隊員の姿がすごくかっこよくて目に焼き付いて」
<姉・紗里奈さん>
「中学2年生の時に田方南消防署に職業体験に行ったんですけれども、私も消防士になって、たくさんの命を救う仕事がしたいなって思ったので」
<優里奈さん>
「右向け右」
「前へ進め」
この春、夢をかなえた2人。研修では1秒たりとも時間を無駄にしたくないと、休憩の時間も消防士としての動きを確認します。
<優里奈さん>
「駆け足、進め」
「駆け足、止まれ。1、2、3、4」「OK」
5日、初めて活動服に袖を通した2人。しかし派手な訓練はなく、救助の基礎といわれるロープの結び方を繰り返し練習しました。
<駿東伊豆消防本部 石井安・総務課長>
「各消防本部が少しずつ女性の消防士を採用する状況になっていると思う」
静岡県内の消防士は男性約4400人に対して女性はわずか160人。2人で切磋琢磨しながら中学生の時に抱いた理想の消防士の姿に近づきたいと意気込みます。
<妹・優里奈さん>
「傷病者がいた時に『どうされました?』と寄り添うように声を掛けるであったりとか、勉強面も頑張って、能力的に負けない消防士になりたい」
<姉・紗里奈さん>
「私も小さい子どもだったりとか、町の人の気持ちに寄り添ってお手本となる消防士になりたい」
<紗理奈さん・優里奈さん>
「2人の力を合わせて頑張るぞ!」
久保田さん姉妹は、駿東伊豆消防本部での研修を終えて、6日から静岡市にある静岡県の消防学校に入校して、半年間、教育訓練を受ける予定です。
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