体操の宮田笙子選手(18)が4日、順天堂大学の入学式に出席した。
宮田は去年、世界選手権の代表選考を兼ねたNHK杯で高校生女王に輝くと、初出場となった世界選手権では個人総合で8位入賞。種目別の平均台では銅メダルを獲得するなど、女子体操界の次世代エースとしてパリ五輪での活躍が期待されている。

天候にも恵まれたこの日は「無事に今日を迎えることができてよかった」と笑顔。大学生活での楽しみについて「基本的に体操のことばかり考えているので、一番のイベントであるパリ五輪を楽しみにしている」と話すなど、すでに意識は1年後のパリ五輪に向かっていた。

女子日本代表は、去年の世界選手権で団体7位に終わり、パリ五輪の出場枠を獲得することができなかった。今月は日本選手権、来月にはNHK杯、そして10月にはベルギーで世界選手権が控え、新たにパリ五輪の出場枠獲得を目指す戦いが始まる。

宮田は「まずは今年の世界選手権でパリ五輪の出場権を獲得しなければいけないので、これからはひとつひとつケガのことも考えてやっていきたいと思う。そのうえで今よりも難度の高い技にも挑戦して、パリ五輪では1つでもメダルを取って帰れるようにしたい」と力強く語った。

この日は同じくパリ五輪での活躍が期待される笠原有彩選手(18)も入学式に出席。宮田は去年の全日本王者である笠原の存在について「演技の部分で個性を活かしているというか、自分とは違ういいところを持っているので、そういうところは見習いたい部分もあるし、大好きな仲間です」と恥ずかしそうに答えた。

大学生活で挑戦したいことについて、色紙に「やったことのないことにも全力で挑戦」と記した宮田。「一人の成人として自立していかないといけないので、今までやったことがないこともこれからたくさん出てくると思うけど、それにも恐れず挑戦していきたい」。成人としての自覚を胸に刻んだ。

■宮田 笙子(みやた・しょうこ)
2004年9月21日生まれ。京都府出身。鯖江高等学校から順天堂大学に入学。2022年の世界選手権では個人総合8位入賞、種目別の平均台では銅メダルを獲得。

■笠原 有彩(かさはら・ありさ)
2004年9月12日生まれ。愛知県出身。名古屋経済大学市邨高等学校から順天堂大学に入学。2022年の全日本選手権では個人総合で金メダルを獲得。

【今後の主な日程】
■4月20日~23日 全日本体操個人総合選手権
※4月20日女子予選、4月22日女子決勝
■5月20日~21日 NHK杯
■6月10日~11日 全日本体操種目別選手権
■9月30日~10月8日 世界体操競技選手権大会
※10月1日、2日女子予選 4日女子団体決勝 6日女子個人総合決勝 7、8日男女種目別決勝