クライネ・レビン症候群の原因や治療法は
強い眠気に自力で抗うことは出来ないと話すひろと君。ひろと君の主治医で、睡眠医学を専門とする琉球大学病院の普天間医師によると、クライネ・レビン症候群が発病する原因などは明らかになっておらず、治療法が確立されていないといいます。

琉球大学病院 普天間国博医師「原因はわかっていないんですけど、過眠の時期というのは、どうやら冬眠に近いメカニズムが働いているようです。発症して十数年経つと徐々に症状が軽くなっていって、最終的にはほぼ症状が出なくなって自然に寛解(完治手前の状態)することがわかっています」
起きて活動できる時間が短い患者に対して、普天間医師は社会的な支援や病気に対する理解が必要だと話します。
普天間医師「さぼって職場や学校に行かないわけではなくて、強い過眠症状でどうしても起きられなくて学校に行けないという、病気が原因というちゃんとした理由がありますから、この辺は社会的にも考慮されるべきかなと思います」

夢を見ているように現実感が失われ、食欲などが減り、抑うつ的となる場合もあるというクライネ・レビン症候群。ひろと君もまた、強い眠気を引きずったまま食事やトイレに起きて、無意識に行動することがあるといいます。寝ぼけた状態で火を使った調理をする危険もあり、常に家族の見守りが必要です。