13日、沖縄県内の2か所でダイビング中の事故があり、参加者が体調不良を訴えて病院に搬送された。いずれも命に別状はないが、病院で治療を受けている。うち1人は低酸素状態で1週間程度の入院が必要だという。

名護海上保安署によると、13日午前11時半頃、本部町・瀬底島の宿泊施設から南西に約500メートルの海域でファンダイビングに参加していた徳島県在住の50代女性が、水深約10メートルの地点から急浮上し海面上で体調不良を訴えた。女性は名護市の病院に救急搬送された。

女性はこの日午前11時10分頃から、インストラクター1人、他のダイビング客2人、女性と夫の計5人でファンダイビングを始めていた。当時現場に波、うねりはなく、視界も良好だった。

パニックを起こし、レギュレータを外そうと…

また同じ13日には、石垣市川平石崎付近の海域でもダイビング事故が発生した。石垣海上保安部によると、正午前からダイビングを始めていた中国人男性(55)が、水中でパニック状態になった。

ガイドがダイビング中、数分おきに体調を確認していたところ、3回目の体調確認時に男性から浮上を表すサインがあったため、一緒に浮上を試みた。その途中に男性はレギュレータを外そうとし、ガイドが呼吸確保のためレギュレータを咥えさせながら浮上した。

浮上後男性は嘔吐してめまいを訴え、近くにいた他のダイビング船で底地ビーチまで運ばれ、そこから救急搬送された。男性は低酸素状態のため1週間程度の入院加療が必要と診断されたという。

両事故について名護海上保安署・石垣海上保安部が経緯を調べているが、ダイビングを実施する際にはゲストの健康状態と技量をよく確認し、十分なブリーフィングを行うことなどの注意を呼びかけている。