1日20時間眠り続けるクライネ・レビン症候群という病気をご存じでしょうか。
県内の中学校に通う少年が、ことし1月に突然この病気を発症しました。1日4時間という、短い活動時間の中で日々を過ごす少年の姿から、地域や社会にどのような支援が出来るかを考えます。

ひろと君(仮名)の父「バンバン(※肩を叩く)起きてみて。おはよう。おーい!おはよう、起きて!おはよう、起きれない?」
大きな声で呼びかけても、体をゆすったり叩いても目覚めない少年。
ひろと君(仮名)の父「きのうの午後9時に寝て、多分きょう起きるのは午後1時から2時くらいの間。症状としては1日20時間眠り続けて、何をしても起きないような状況です」

1日で起きていられる時間は4時間から8時間。寝ている間は何をされても起きることが出来ない、クライネ・レビン症候群と呼ばれる過眠症。ひろと君に初めて症状が現れたのは、ことしの1月。この日は学校に行き、家で夕飯を食べた後に眠りにつくといった、異変のない日常のサイクルの中で突然発症したといいます。
Q最初に自分で変化に気が付いたのは?
ひろと君(仮名)「夜の9時に寝て次の日の午後3時くらいに起きて。起きたらめちゃくちゃ時間経ってたから『うぉ』って思った」
ひろと君(仮名)の父「最初は本当にわけがわからないという混乱ですね。5分おきに息してるかなって確認してるような状況が、2週間くらい続きました」

クライネ・レビン症候群は、100万人に1人から2人の割合で発病し、10代で発症するケースが多いとされています。何も症状が出ない期間と、強い眠気をもよおし長時間眠ってしまう「過眠期」を年に数回繰り返すとされていて、症状が自然に収まるまで平均で14年かかります。過眠期の長さは数日から数週間と個人差があり、ひろと君はこの時点で、最初の過眠期に入ってから7週間が経過していました。
Q寝ないように抗ったことはある?
ひろと君(仮名)「ある。筋トレしたり、目が覚めるから」
Q結果はどうだった?
ひろと君(仮名)「3分くらい持ったけど、『ねむっ』てなって結局寝た」