北海道の知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ」が沈没してから、5月7日で2週間となります。連休前に起きた沈没事故に対し、静岡県内の観光船業者や犠牲者の友人から怒りの声が上がっています。
静岡市の清水港で大型の遊覧船と小型の水上バスを運航する富士山清水港クルーズ。客を乗せる上で最も配慮するのが安全管理です。
この会社では、船の運航中には必ず連絡を取るための管理者を置き、出航時間や客数などの確認を怠りません。だからこそ、北海道での沈没事故には怒りを感じています。
<富士山清水港クルーズ 竹澤正男さん>
「非常に残念な気持ちでいっぱい。安全最優先でやっている会社がある中、業界全体に不信感を抱かれるのが残念」
北海道・知床沖で4月23日に発生した観光船「KAZU Ⅰ」の沈没事故では、これまでに14人の死亡が確認され、12人が行方不明のままです。
この事故で亡くなった千葉県に住む34歳の男性。好奇心が旺盛で国内外問わず一人旅を楽しんでいたといいます。
<事故で亡くなった男性の友人>
「優しい人だったというのと、笑顔が素敵だったなと思います」
男性は一時期、静岡県内で働いていて、その時、知り合った友人は無念の思いを口にします。
<事故で亡くなった男性の友人>
「怒りというのは、船の運航会社の報道で見えてきている管理のずさんさとか…やるべきことをやっていなくて事故を起こしたりとか、そういったことに怒りを感じる」
今回の事故を巡っては、安全管理のずさんさと国の検査の甘さが浮き彫りになっています。
<知床遊覧船 桂田精一 社長>
「確認するとも思うんですけど、ちょっと私は気づかなかったというのもありますし、いつ壊れたのかも…」
無線が壊れていたのを会社は無視し、国の委託した検査では、繋がらない携帯電話を認めてしまっていたことが分かっていて、安全管理を軽く見たことが重大な事故につながったと見られます。
<事故で亡くなった男性の友人>
「客として乗っていた友人もまさかこんな事故に巻き込まれると思って乗ってはいないと思うので、それは運航会社側がしっかりやってもらわなきゃいけないことだと思うので、やっていなかったというところに怒りがこみあげてくる」
旅の安全をどう担保するのか。客側からは分かりづらく行政と観光業界にとって、重い課題となっています。
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