「働くだけの機械ではなく人間」

2月24日に開かれた最高裁の弁論。争点となっていたのは、リンさんが遺体を二重の段ボール箱にいれ、テープでふたをし部屋に置いた行為が「遺棄」にあたるか、だ。

【検察側の主張】
「一般の荷物であるかのように装った隠匿」
「周囲に助けを求めれば、一般人も納得する形で弔うことが容易にできた」

【弁護側の主張】
「箱を二重にしたのは『我が子が寒くないように』と棺としての丈夫さを与えたもので隠匿ではない」
「遠い異国の地で葬祭する意思を持ち続けていた」

リンさんは傍聴席の最前列でその様子を見守っていた。

「妊娠を誰にも言えずに苦しんでいる技能実習生や一人で子どもを出産せざるをえないすべての女性のためにも、無罪判決を願っています」
「私や外国人技能実習生は、働くだけの機械ではなく人間であり、女性です」(リンさん)

逮捕されたことで双子の遺体は警察署に引き取られた。リンさんは「早く埋葬したい」と引き取りを願い続けたが、検察の許可が下りたのは死産から6か月も後のことだった。

そして言い渡された、今回の逆転無罪判決。

判決後、リンさんは、「私のように妊娠して悩んでいる技能実習生や女性たちが、相談でき、安心して出産できる社会に変わってほしい」と訴えた。