2年前、不動産業の叔母が体調不良で今も意識不明、そして叔母に代わって宮本被告が代表取締役就任

---新事実として不審な出来事があります。宮本被告の叔母にあたる人が、2020年の7月ごろ体調不良で病院を受診します。重症化し、意識不明で現在も入院中だということなのですね。叔母にあたる人は不動産会社の代表取締役をしていましたが、登記簿によりますと、叔母の入院の数か月後、代表取締役は宮本被告に名義変更されていたということなんです。捜査関係者によりますと、警察は宮本被告の関連があるか慎重に調べる方針だということです。警察はこの叔母の状態ですよね、意識不明、入院中ということで、ここにも捜査するということになるのですか。

(小川泰平氏)そうですね。この病院で保管している宮本被告の叔母さんのものですね。例えば「吐しゃ物」とか「尿」だとか。そういったものが保管されているか否か。あとは病院に搬送されてきたときの状態。誰が搬送を依頼したのか?誰が付き添っているのか?そのあたりですね。前に宮本被告との接触があったのかということは、もうすでに昨年の10月、逮捕された後に、捜査が進められていたのだろうというふうには思います。

---三澤さんはここまでの捜査どうみていますか?

(MBS・三澤肇解説委員)叔母が重症化しているということで、それがタリウムが原因かどうかが最大のポイントになってくるとは思うんですが、やっぱりタリウムもその薬物の「指紋」というものがあって、例えば和歌山のカレー毒物混入事件のヒ素は「アンチモン」とか「スズ」とかいろんな不純物が混ざっていて、ものによって違うのです。それが「指紋」になって同一性がわかるんですよね。今のところ被告の周辺からタリウムは出ていないということなんですけれども、もしタリウムが出てきたとして、吐しゃ物であるとか叔母の関連物であるとか、そういったところで薬物の「指紋」が一致すれば、物的証拠になりうるのかなと思うんですが、まだ出てきてないので、そのあたりは注目してます。

---事件から5か月後の起訴となりましたが、現在も被告は黙秘を続けているということです。小川さん、今後の捜査のポイントを教えてください。

(小川泰平氏)やはり一番は入手経路。あとはどういうふうに摂取させたのか。動機はある程度警察もわかっていると思うんですが、本人の口から、やっぱり動機については話しをさせる必要があるのかなということが言えると思います。