一方、こちらは先月29日にオープンした「えぞひぐま館」。
(来園した男の子)
「ベロ見える」
(来園した女の子)
「爪すごいね」
(来園した男の子)
「かっこいい」

建設費だけで8億5000万円以上かけたこの施設、
屋外部分は層雲峡の自然をモデルとした野生の世界が広がっています。
(旭山動物園 坂東元園長)
「あのガードレールの向こうが人の世界で、ガードレールのこっちがクマの世界。
本当にこの距離感だよと言うのを少しメッセージとして、遊び心ですが、できたらな」
中に入ると…、川が流れていて ニジマスも泳いでいます。

現在いるエゾヒグマは 、「トンコ」 一頭です。
(旭山動物園 坂東元園長)
「知床の映像で春夏秋冬を感じられるように映像で作れないかと」
室内では特別な映写機を使い、知床の四季を感じることができます。

さらに向かいには「しれとこエゾヒグマ絵巻」という、巨大なイラストがありました。

知床在住の絵本作家、“あかしのぶこ”さんと知床財団のスタッフが
ヒトとヒグマの問題をイラストにしたものです。
(絵本作家・あかしのぶこさん)
「困った顔のクマ、結構慣れちゃって
(写真を)撮られることに慣れちゃっているやつもいるし」
知床で問題となっている、ヒトとクマとの関係。
渋滞が起こる道路、畑を荒らすヒグマ、漁業の被害、それぞれクマの表情が違うのが分かります。

(旭山動物園・坂東元園長)
「動物たちの親子の姿や成長とかを見ていただきたい。
あと、これからの環境のこととか自分たちの暮らしのことを
少し考えられるきっかけになることも書いているので 」
かわいいだけではなく、どう共生していくか。
坂東園長のメッセージが随所に込められています。