北朝鮮は19日、相次いで談話を発表しました。国連のグテーレス事務総長や、安保理会合でアメリカなどから人権状況の改善を求める声があがったことに反発しています。

朝鮮中央通信は19日、金先敬外務次官の談話として、朝鮮半島と地域の緊張緩和をめぐり「火に油を注ぐ行為を強く糾弾する」と報じました。

これは、北朝鮮が16日にICBM=大陸間弾道ミサイルを発射したことについて国連のグテーレス事務総長が非難する声明を出したことに反発したものです。

金外務次官は、グテーレス事務総長が「引き続きアメリカの対朝鮮敵視行為に便乗する場合、自身の政治的名声に取り返しのつかない致命的な汚点を残すことになる」と非難しています。

また、北朝鮮の国連代表部も声明を出し、安保理が17日に北朝鮮の人権状況を議論する会合を開催したことについて「アメリカが追従勢力に働きかけて、ありもしないわれわれの『人権問題』を論議する不法非道な謀議を開いた」と主張。

現在行われている米韓合同軍事演習と「時を同じくして汚らわしい対朝鮮『人権』陰謀劇を演じている」と非難しています。

さらには、チョ・チョルス外務省国際機構局長も談話を発表。安保理会合で北朝鮮の人権状況を批判したトーマスグリーンフィールド国連大使について、アメリカの「手先に過ぎない自らの境遇を嘆くことになるであろう」としています。