2016年、「保育園落ちた、日本死ね」と題した匿名ブログに端を発し、待機児童の問題が注目されました。そして今、小学生の子を持つ親から、「学童落ちた」「仕事辞めなければ」「ある意味異次元」といった悲鳴のような訴えがSNSに投稿され波紋を広げています。保護者に「留守番の練習」を求める文書を送った自治体も…。

「頭が真っ白…」 共働きなのに“学童落ちた”

都内に住む伴さん一家。2023年2月に届いた一通の通知書により、4月からの暮らしが見通せない事態になりました。

伴さん(30代)
「(通知書を見せながら)これですね。空きが無いので“待機とします”と」

長男のりんたろう君が通う予定だった学童に落ちたのです。

放課後児童クラブ、いわゆる学童保育は、共働き家庭などの小学生を放課後に預かる施設で、保護者の勤務状況などをもとに自治体が受け入れる児童を決めます。

4月から2年生になるりんたろう君は、その学童に入れないため、放課後から両親が帰宅するまで一人で過ごさなくてはならないのです。

伴さん
「頭真っ白でした。え!?え!?って二度見した」

ーー春からどうなる?
伴さん「…どうしようね」
りんたろう君「どうにもできない」「会社辞めるわけにはいかない?」
伴さん「会社は辞められないね」

りんたろう君のように空きを待つ児童は、2022年より約1割増えて1万5000人に上っています。

ーー春から学童に行けないと聞いてどんなことを思った?
りんたろう君「学校でもすごく仲良しの子が学童に受かったから、その子と離れるのが…」

伴さん
「一刻も早く何とかしてほしい。『これからします』ではなく実際(学童に)落ちているので、いま助けてほしい」