
3月3日、卒業式を迎えました。
舞台は、国際的なコンサートも開かれるキッセイ文化ホール。
手作り卒業式の舞台監督、丸山さんも最後の打ち合わせに追われます。

丸山さん「下手側の出演者いますかって聞かれたときに全員いたら「OK」ですって言ってもらって」

午後1時前、卒業生の入場が始まりました。
式は2部構成で、1部ではクラスの代表に卒業証書が手渡され、校長や来賓が祝辞を述べたあと、いったん幕が降ろされました。

丸山さん「いま、めっちゃ体がゾワゾワしてる」
ここからが手作りの卒業式。

丸山さんは、舞台袖に座り、インカムで離れた場所にいる仲間に指示を出します。
「緞帳(どんちょう)アップお願いします」

うまくいかずに何度も繰り返したリハーサル。
本番では完璧な滑り出しです。


(卒業生から母親へ)
「18年間大切に育ててくれてありがとう。毎朝お弁当を作ってもらって学校に行っている間にお布団を干してもらっていたあれは本当に幸せだと思います」

(卒業生から恩師へ)
「一番助けてくれたのは加藤先生で、僕の大きな夢を応援してくれたのも加藤先生でした。こんなにすばらしい先生はほかに絶対いないと断言できます」
手作りの卒業式で3年生が最後に伝えたかったこと。
いつも寄り添ってくれた恩師や保護者、そして仲間や後輩への感謝の思いです。

11人の3年生がステージで紡いだことばを締めくくったのは、牧垣さんが制作した作品。
写真や動画を集め、1か月をかけて完成させました。
コロナの時代に、ともに試行錯誤を続けてきた仲間たち。
その笑顔は、旅立ちへのエールです。
アフターコロナの時代への希望を後輩に託し、伝統の卒業式は、幕を閉じました。


卒業生269人。
巣立ちの時です。
舞台監督を務めた丸山さんは県内の大学に進学。
牧垣さんは、映像の世界を志し、専門学校へ進みます。

ともに過ごした3年間は、未知なる世界に挑む勇気と力。
新たなステージが待っています。