3年前、東京・池袋で親子2人が犠牲となった交通事故のように、高齢ドライバーによる悲惨な事故を防ごうと、さまざまな取り組みが進められる中、5月13日から高齢者の免許更新の制度が変更されます。

新たに導入されるのは、運転技能検査とサポートカー限定免許です。免許更新はどう変わるのでしょうか?

「講習」が「事実上の試験」に


5月13日から導入される運転技能検査の実演です。

この検査の対象になるのは、免許更新を行う75歳以上の高齢ドライバーで、過去3年以内に信号無視や速度超過、それに逆走などの違反歴がある人。


ポイントは、これまで、講習だったものが、来月13日以降は、事実上の「試験」になるということです。

では、その検査では、どのようなことが求められるのでしょうか。

免許センターで行われる検査では、信号や一時停止、それに、右折、左折など、5項目を減点方式で採点。100点満点中、70点以上で合格です。



教官「1番から番を左に入ってください」
(危うく対向車と衝突しそうに…)
教官「おっ、対向車危ない」
高齢ドライバー「危なかったですね」



これは、10センチの段差を乗り越え、1メートル以内で停止する検査。

その後も検査は続き、気になる結果は…

教官「検査の結果は不合格です。まず左折するときに大きく膨らんだ対向車線にはみ出したのが大きな減点」

体験した高齢者は・・・

(体験した高齢ドライバー)
「目で見てそれをハンドリング、ブレーキする動作のスピードが遅れているなと体の衰えを感じる。」

この運転技能検査、一度、不合格になっても、免許更新の期限内であれば、何度でも受けられます。

(宮崎県警察本部運転免許課 小泉恭平理事官)
「高齢者による悲惨な事故を1件でもなくすための検査であることをご理解いただいて、安全運転の意識を高めてもらえれば」