◆補助金を出す自治体、福岡では3分の1

特殊なゲルを使うことで接着剤なしで密着し付け外しも簡単です。見た目も自然でつけたまま温泉に入ることもできます。ほかにも、術後に撮影した写真をもとに立体的な3Dデータを作成しその人専用の人工乳房をつくるフルオーダーのプランや、手術で乳房を再建した人に人工の乳首も販売しています。
本田社長「人工乳房はまだまだ知らない人が多いですね。30年前に手術をして家族には『大丈夫』と言っていても心の内では『元の体になりたい』という70代や80代の方もお見えになっています。見た目がきれいになると元気になりますからね。お出かけしようとか遊びにいこうとか。そういったことも応援できたら」

アピアランスケアをめぐっては、今、補助金を出すなど費用面での支援に乗り出す自治体も出てきました。ただ、福岡県内では60の市町村のうち支援制度があるのは20の市と町。まだ3分の1にとどまっています。がんを経験し今はがん患者をサポートする川田さん。支援がさらに広がることを願っています。
ウィッグリングジャパン・川田美歩さん「もっと広がってほしいと思います。がんになられた方々ってとても治療費が高くなってしまうので、その分ウィッグになかなか手が出せない方の気持ちを理解していただけると、助成金があると少しは前向きにウィッグを購入されるんじゃないかと思います」