なぜ誤情報が広がってしまうのか?

南波キャスター:
なぜこのビワの種ががんに効くという誤った情報を信じてしまうのかという構造について、健康食品の問題点などに詳しい島根大学の大野智教授に話を聞きました。

「不安な気持ちを抱えて、インターネットなどで情報を調べると、間違った情報を“これが真実だ”と鵜呑みにしてしまうこともある」

SNSなどの情報では“科学的根拠がないもの”もあるんですが…不安や恐怖心を埋めるために“誤情報を信じてしまう”ことがあるということです。

がんに限らず、ちょっと不安でこんな症状があるなと思って調べたら、そうなんじゃないかなとなってしまう。分かるところはあると思います。

実際にこうした事例は新型コロナでもありました。
例えば当初、墓石などに使われる「花こう岩」がコロナに効くと言われていて、2020年のSNSでは「ウイルスの分解に即効性がある」というような不確かな情報が出回っていました。
インターネット上のフリーマーケットサイトでは、花こう岩が数多く出品されていたというような事例もありました。

井上アナウンサー:
どのメディアでもありうることですし、今日まで信じられていたことが明日覆ることもあります。陰謀論とか東洋医学、生理学。何を信じるかというのは人それぞれですよね。

「食べチョク」秋元代表:
今SNSで情報入手される方も増えてると思うんですけど、やっぱり最近はアルゴリズムで自分の関心があるとか自分の思想に近い情報が見えるようになっています。それが全てだとどうしても近視眼的になっちゃう傾向は私も含めてですけど、あるんだろうなっていうのは感じています。

なので、本当にそうかなって思ったときに、やっぱり公式の情報を一度引いた目線で調べてみるとか。そういった情報リテラシーというのは、より必要になってくるのかなというのを感じます。