年に2回しかお湯を換えていなかった福岡県の老舗旅館の社長が会見を開き、自らの指示だったと説明しました。年2回しか換えなかった理由について「水質はかなり良いと思っていた」と答えました。
「レジオネラ菌はどこにでもいる」 大浴場のお湯換え年に2回
大丸別荘 山田真 社長
「私の浅はかな考えで、このたび大変に皆さまにご迷惑をかけ、大変深く反省し、お詫び申し上げたいと思います」

福岡県筑紫野市にある「二日市温泉 大丸別荘」。
1865年創業の“源泉かけ流し”をうたう、老舗旅館です。昭和天皇も宿泊したことがあります。
ところが、県の条例で週に1回以上、全て取り替える必要があるお湯を、大浴場では年に2回しか替えていませんでした。
検出されたレジオネラ菌は基準値の実に最大3700倍。
28日の会見では、山田社長の衛生管理のずさんさが浮き彫りとなりました。
――(お湯が)おかしいなみたいなことは?

大丸別荘 山田真 社長
「いや、まったくないですね」
「レジオネラ菌は一般細菌で、どこにでもいるというような軽い気持ちがあった。その辺の池でも、水たまりでも、その辺にいくらでもいるっていうふうに」

レジオネラ菌に感染すると、発熱したり重い肺炎になったりする場合があります。
実際、2022年の夏に大丸別荘を訪れた客が発症しています。
大丸別荘 山田真 社長
「仮に亡くなったことがあっても、今のコロナじゃないですけど、元々基礎疾患があるとか、そんな捉え方をしてました」

お湯の取り替えを怠るようになったのは、2019年12月以降で、社長自らの指示でした。また、消毒用の塩素の投入も怠っていました。
大丸別荘 山田真 社長
「塩素を注入しなかったのは、塩素のにおいが自分の体質にあわず、嫌いだったという身勝手な理由でございました」
――利用者の健康のことは、どうでもいいというふうに考えていたということですね?
「そうですね。やっぱりそう言われればそういうことになりますね」














