「夏は暑く、冬は寒い」新潟の気候に対応しつつ、さらに“脱炭素”への取り組みを普及させようと、新潟県では独自の住宅モデル事業を行っています。

その名も『新潟県版雪国型ZEH(ゼッチ)』…いったいどんな住宅なのでしょうか?
【記者レポート】「この住宅は非常に暖かいです。窓がトリプルガラス、壁は高断熱高気密になっています。そして、太陽光発電も使っているのが『ZEH住宅』の特徴の1つです」

『ZEH』とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略。
生活で消費するエネルギーを賄うために、太陽光発電などで電力を生み出しつつ、高断熱や高気密によって使用電力を減らす…。この一連のサイクルで1年間の消費エネルギーの“実質ゼロ”を目指す住宅です。

新潟県では、国の基準を満たしつつ新潟の気候にも対応する『新潟県版雪国型ZEH』の整備を推進しています。

【治癒の家 わいけい住宅 中山修社長】「全国のZEHは日本全国共通ですけど、この新潟県が掲げた“雪国型”ZEH住宅は、雪国に特化しているということで断熱性能、外皮性能が非常に厳しくなっています。そして気密性能も一定の数値以下にする…」

新潟県によりますと、一般的な省エネ住宅に比べて断熱工事費は46万円高くなりますが、年間ランニングコストが8万円削減されるため、およそ6年で回収できる計算だということです。

【新潟県環境局環境政策課 石山豊政策企画員】「2030年には『46%の温室効果ガス削減』、2050年には『カーボンニュートラル実現』という国の目標に準じて、新潟県も取り組んでいる。『雪国型ZHE』の果たす役割は大きい」

この『雪国型ZEH』に対応できる建築業者として現在107の住宅メーカーが登録されているということです。
新潟県も掲げる『脱炭素』の流れが、住宅の“進化”にも繋がりそうです。