カシュニの滝の沖合の水深120mの海底でKAZU I の船体が発見されました。専門家によると水深120mからの引き揚げ作業は相当難しいということです。船の場所は特定できましたが、まだ、行方が分かっていない人もいます。さらに、ロシアの警備艦が、国後島西方の海域で、救命胴衣を着用した漂流者を発見したが、海が荒れていて見失ったそうです。専門家が解説します。


■船体発見も・・・専門家は「水深120mからの引き揚げ作業は相当難しい」



ホラン千秋キャスター:
新たな動きがありました。カシュニの滝沖合水深120mの海底で、29日午前11時過ぎに「KAZU I」が発見されました。29日に捜索に加わった海上自衛隊の掃海艇が水中カメラを使って発見したということです。船の名前が読めたため、「KAZU I」と断定・確認が取れました。海上保安庁は、船内に今も行方不明の方が取り残されている可能性もあるとみて確認を急いでいます。
ではどのように確認を行っていくのか。
水深120mに「KAZU I」があるということで、引き揚げ作業が考えられますが・・・

東海大学海洋学部 山田吉彦 教授
「水深120mからの引き揚げ作業は相当難しい」


ホランキャスター:
どのように引き揚げまで救助活動を行っていくのか。まずは、水中ドローンを使い船内の様子を確認します。中に人がいた場合ダイバーが救助に向かいます。
この確認作業を行った後、船体の引き揚げということになりますが、仮に船体が海底で傾いていますと、そのまま引き揚げると壊れてしまうため、平行にして慎重に引き揚げ作業が行われるということです。

井上貴博キャスター:
この水深だと特殊なダイバーの力が必要になる。あとは損傷具合もわからない。この引き揚げの難しさについて教えてください。

東海大学海洋学部 山田吉彦 教授:
一般の潜水士が作業ができるのは40mと言われています。120m、100mを超えるとなると、飽和潜水という特殊な状況を作った潜水士でなければ作業はできないということになります。あと二次災害も防ぐという意味でも慎重に行わなければいけない。もう一点、中に不明者の方がいた場合、慎重にその方々の対処をしなければいけませんので、その分また時間というのがかかります。光もあまり明るくない世界で作業するということは、映像を撮ること自体もかなり厳しいものになっています。その中で慎重かつ正確な作業というのが求められます。

井上キャスター:
船体を平行にするという作業は、具体的にどういう作業になるのですか。

東海大学海洋学部 山田教授:
斜めのままだと引っ張るときに崩れて落ちてしまう可能性があるのです。平行にしてゆっくりゆっくりと持ち上げていくと、中のものが壊れないですし、今後事故の解明等に必要になってきますので、現状維持しながら慎重に上げるために平行を保つということになります。

井上キャスター:
そうすると引き揚げるのに大型船は何隻ぐらい必要になるのですか。

東海大学海洋学部 山田教授:
大型船自体は、サルベージ船が1隻で台船という本当に大きな台船が1隻で慎重にクレーンで上げていきます。