大分市内の保育園でこの春、保育士が一斉に辞職する事態が相次ぎ、保護者にも動揺が広がっています。その背景に何があるのか?保育の現場が直面する問題を取材しました。
賞与の支払い、経営方針などに不満…
ことし2月17日、大分市役所を訪れた保護者たち。佐藤市長に要望書を渡し、切実な思いを伝えるために集まりました。
(保護者代表)「保育士が14人いるが全員退職される。全員退職されるなら全員で転園したい」

大分市にある私立の認可保育園では園長をはじめ、ほぼ全職員にあたる14人が今年度で退職する事態に。関係者によりますと、賞与の支払いや経営方針などに不満を募らせたことが退職につながったとみられています。
この状況に保護者側は「安心して子どもを預けらない」として、市に転園を要望しました。市は当初、難色を示していましたが17日、転園先が決まらない園児を公立の保育所で受け入れることにしました。
(佐藤樹一郎市長)「今回のようなことができるだけないように努力していたが、起きてしまった。公立側でも保育士を確保していくとか調整が必要になってくる」
(保護者の代表)「すごく安心したというわけではないが以前の要望に対しては一歩前進なのかな。最終的に要望がかなえば一番いい」