昔は中にあんこ大きな餅 囲炉裏であぶって…

本来、ごんぱ餅は中にあんこが入った大きな餅でした。
昔は冬に炭焼きの仕事などに持って行き、焼いて食べたり、夕食やおやつに囲炉裏であぶって食べたりしたそうです。

保存会のメンバーも笑顔でほおばります。
山びこ村・ごんぱ餅保存会 佐藤久子さん「おいしかったです。昔の(ごんぱ餅)は、ごんぱが多かったもの。今、もち米がいいから。前は二番米みたいなので作ったからね。つなぎがいっぱい入ったのよ「ごんぱ」が」

山びこ村・ごんぱ餅保存会 佐藤一男さん「炭焼きしていた人がほとんどだったからね。そこに持って行って焼いて食べたね」

懐かしい子どもの頃の話で場は盛り上がります。
ごんぱ餅が食べられていた当時のことを良く知る佐藤藤三郎さん(87)にも話を聞きました。
山元地区は戦後の中学生たちが当時の生活を記録した文集「山びこ学校」で全国に知られ、佐藤さんは生徒の代表的な存在でした。
佐藤藤三郎さん(87)「(小学校)5,6年生になれば当たり前に朝は野良に出て草を刈ったり、たい肥を田んぼに運んだりしてから学校に出て行って、帰ってきたらまたその仕事をやりなさいという、そうして育ったものです。ご飯を腹いっぱい食えない時代を過ごしてきたからね。ごんぱ餅、冬になるとね、よく食べさせられたですね。米の代わりに」
厳しい食糧難の時代を経験した佐藤さん。
「ごんぱ餅」を伝えていく意義をこう話します。