その昔、織物などに使われていた青苧(あおそ)を漉いて、卒園を控えた子どもたちが自分たちで卒園証書の紙を作りました。

子どもたちが、とろみのある液体を興味津々に覗いています。
青苧と糊と水を混ぜ合わせたもので、これから漉く紙の材料になります。

青苧は織物などに使われていた繊維で、上杉謙信の重要な財源であったとも伝えられています。

上越市の認定こども園『森のこども園 てくてく』では、卒園証書の紙を卒園する子どもたちが自分たちの手で毎年作っています。
子ども達は1年を通して、青苧の原料となる植物“カラムシ”の採集や、採れた繊維を細かくするなどの作業を、体験してきました。

【越後青苧の会 近藤紀一郎代表】「青苧は謙信公の重要な財源だったわけですから、こういう体験を通じて、このふるさとにこんな面白いものがあるんだよということを知ってもらえれば」


子どもたちが自分で漉いて作った伝統の青苧の紙は、卒園式で卒園証書となって子どもたちに手渡されます。