差別的な扱いを受けていても、「自分が悪い」と思ってしまいがち

 「尊厳の問題なんです。自分が法的に結婚できないとか、理解してもらわなきゃいけない存在なんだ、ということは、やっぱり苦しいですよね」。時枝さんによれば、性的マイノリティの人たちは差別的な扱いを受けていても、「自分が悪い」と思ってしまいがちだといいます。

 こう生まれてしまったから仕方がないと諦めつつも、就職がうまくいかない、好きな人ができても結婚できない、長年連れ添ったパートナーの遺産を相続できない、などの壁にぶつかれば、どうしても自分を肯定できない気持ちになってしまうそうです。結果、追い詰められる人も少なくありません。