紙の本にはない電子図書ならではの機能…誰もが平等に向き合えること

誰でも平等に本と向き合えるよう、紙の本にはない電子図書ならではの機能もあります。

司書 扇原有希子さん:「文字の大きさを拡大・縮小ができるっていうところがあります。それから音声の読み上げ機能というものもありまして、目が不自由な方でも音声で読書できる機能があります」

しかし、課題もあります。電子図書の購入費用は紙の本のおよそ3倍。「にゅうぜん電子図書館」の冊数はおよそ1400冊で、限られた予算でまかなうため、紙の本の10分の1に留まっています。

司書 扇原有希子さん:「コンテンツの少なさが大きな課題ではありますので、これをどんどん増やしていきたいです」

<スタジオ>
毛田キャスター:ここからは、取材を担当した佐藤優里アナウンサーと進めます。有料の読書のサブスクリプションサービスがありますが、VTRにあった図書館の電子図書は無料。これはありがたいですね。普及がもっと進めば、ネックとなる購入価格も下がり、更なる広がりが期待できるかもしれませんね。

佐藤優里アナウンサー:はい、普及の鍵となるメリットが他にもあります。

<スタジオモニター>
佐藤アナ:電子図書の図書館側のメリットは、期限切れによる督促作業が省略できたり、紙の劣化や紛失を防げたりすること。このほか、収蔵スペースが必要ないなどがあげられます。

毛田キャスター:私も恥ずかしながら、借りた本を紛失して弁償した経験がありますが、それが無くなり、人件費の削減にもつなががるということですね。

佐藤アナ:取材した入善町立図書館では、いまだに利用者数はコロナ前の7割にとどまっていて、積極的に利用してほしいと話していました。

一方、富山県内には、1人あたりの本の貸し出し数が日本一という図書館があります。その図書館はある方法で本と子ども達をつないでいました。VTRでご紹介します。

日本一小さい村として知られる舟橋村。その舟橋村立図書館は、駅舎内にあるというアクセスの良さや、床暖房の効いた居心地のよい空間が、村外からも人を呼び寄せています。

図書館の登録者数は1万人以上。村の人口の3倍にのぼります。そしてさらに図書館を盛り上げようと新しい取り組みも始まっています。小学校との連携です。