介護や医療の現場では人手不足に悩み、海外からの人材を頼りにするケースも多いですが、その逆に、最近、介護や医療の分野の日本人が、海外に働きに出るパターンが増えているようです。

ますます国内は人手不足になりそうですが、でも、なぜ海外へ行くのか?取材しました。

オーストラリアの看護師「給料が倍」

まずは、オーストラリア在住の「看護師」平山 忠男さんに伺いました。

――お仕事は日本と何か違いますか?
看護師 平山 忠男さん(オーストラリア・メルボルン在住)
「やってる事は一緒です。入院している患者さんのお世話、薬をあげたり、食事の介助をしたり。言葉が違うだけっていうぐらいです」

――それでお給料はいかがでしょう?
看護師 平山 忠男さん(オーストラリア・メルボルン在住)
「週に大体4~5日働いて、日本円に換算して、ひと月に80万円位。日本とは、全然違います」

――そんなにもらえるんですか?
看護師 平山 忠男さん(オーストラリア・メルボルン在住)
「私も働いてみてびっくりしました。まだ夜勤はしていないので、夜勤も始めたら、多分もうちょっともらえますね。だから日本はもう、一時帰国で帰るだけの国かなと思ってますね、当分は」

日本では考えられないほどの給与水準でした!

平山さんは、今年1月から、オーストラリアのメルボルンの近くで、看護師として、資格を取って働いています。

1日8時間勤務で、ひと月の給料が「80万円」!

これは額面なので、税金などが引かれて手取りは減りますが、それでも、東京の大学病院に勤めていたときと比べると好待遇だそうです。

もちろん、その分、物価も高いようで、例えばファストフード店の「ハンバーガー・ポテト・ドリンク」のセットを食べると、日本では700円ぐらいですが、現地では1000円を超えてしまいます。

また、都市部のワンルームの家賃は、日本では7~8万円程度ですが、15万円以上かかったりするそうで、やはり物価が高く、費用はかさむようです。

ただ、それを差し引いても、「収入の高さが上回る」ということでした。

また、平山さんは、ご自身が性的マイノリティということもあって、住みにくい日本より、ますます海外に目が向き、同性婚が認められているオーストラリアを選んだそうです。