蝶花楼桃花さんに聞く 古典落語「尻餅」に対する取り組み

小川彩佳キャスター:
どんな「尻餅」になるのか、大きな挑戦ですけれども、お稽古は、はかどってますか?

蝶花楼桃花さん:
登場人物の男性のお尻を叩いたりとかもしてみようかなとか、ちょっと構造自体を変えてみようなんて考えております。

小川キャスター:
ガラッと変えていく、あえての挑戦というわけですよね。

蝶花楼桃花さん:
これは大みそかのネタなんです。まあそういうものが欲しかったっていうのもあるんですけども。そこをあまり、いやらしくないようにできたら面白い噺だなと思っておりますので、そういうふうにできたらなって。

小川キャスター:
楽しみです。この尻餅も含めて、そもそも古典落語というのは、男性社会の中で作られていたもので、男性目線が多いと思うんですけれども、その中で女性として演目をしていく、女性が入っていくことの意味というのは、どんなふうに今感じてらっしゃいますか?

蝶花楼桃花さん:
意味といいますか、私が落語をやる上でお客様を不快にさせないというのは大前提なんですけれども、私が女性というのは変えられない事実ですので、この中でやっていったものをお客様がどう受け取ってくださるか、それを支持してくださる人の前で一生懸命やっていくしかないんだなというふうには思っております。

山本恵里伽キャスター:
この落語をやっていく中で、師匠であったり先輩方から、女性だからという理由で配慮されたり、何か言われたりすることはありますか?

蝶花楼桃花さん:
お客様側からですと、女性が落語をやるなというふうに言われたりとかすることもあったんですけれども、やっぱり修行は男性と同じようにさせていただいたと思っておりますので、仲間はみんな
女というところを除いて、仲間という目線で見てくれているとは思っています。

山本キャスター:
何か特別、女性だからっていうのは?

蝶花楼桃花さん:
言われたりはないですね。それこそ荷物を持つとか、食べ物の量も男性と同じように食べてきましたので、それはみんな認めてくれてるんじゃないかなと思ってます。

山本キャスター:
先ほど、お客さんからの反応というのがありましたけれども、私が実際に伺ってみて、見てる側としては男性落語家だから女性落語家だからというのを意識せずに純粋に楽しむことができたなというふうに感じたんですけれども、お客さんの反応は高座から見ていらっしゃって、変化であったりそういったものはありますか?

蝶花楼桃花さん:
女性落語家というのを受け入れてくださっているという雰囲気も感じますし、ただそれとはまた別に女性を自虐したようなネタみたいなものが、女性芸人の鉄板のようなところがあったんですけども、そういったものがなかなかちょっと受け入れられづらいな雰囲気が最近出てきたのかなというのは少し感じます。

小川キャスター:
女性が入ってきたことで変わってきたことなのかもしれないですね。変化といえばですね、笑点の新メンバーに桃花さんの名前というのが上がってましたけれども。

蝶花楼桃花さん:
皆さんが名前を挙げてくださるのは本当に嬉しかったんですけど、私じゃないことは私が一番よくわかっているので。もうとにかくどんな人が出てくるのか、私も皆さんと同じようにワクワクしておりました。

小川キャスター:
あのメンバーの中に、桃花さんの淡い桜色がいつか加わってほしいななんて思ったりします。