ロシアによるウクライナ侵攻が続いています。そうした中、広島大学はウクライナ国内の大学で学ぶ男子学生1人を受け入れることを発表しました。

小林康秀キャスター
「大学には4月初旬、ウクライナの大学で学ぶ学生から1通のメールが入りました。学生は、学業を続けるのは困難だと話しているということです。」

広島大学が受け入れるのは、ウクライナ西部のリビウにあるイワン・フランコ記念リビウ国立大学4年で、22歳の男子学生です。

男子学生は、図形の性質などを研究する位相幾何学を学んでいて、その分野で活発な広島大学をホームページなどで探し出し、連絡してきたということです。


広島大学 大学院先進理工系科学研究科 古宇田悠哉教授
「(学生は)生命の危機。脅かされ、学業の継続が困難だと。広島大学で大学院に進学して学びを深めて、将来、研究者を目指したいと言っていた。」

半年から1年ほど学んだあと、大学院で学べるようサポートする予定です。また、大学院にはウクライナ人の教員もいて、学生のサポートにあたるということです。

古宇田悠哉教授
「わたしも当人とコミュニケーションをとるが、学生同士でこの機会に交流を深めて、住みやすい環境を作っていきたい。」


大学では、学費のほか、月々15万円の生活費などを既存の制度を活用して支援するほか、住まいも準備するとしています。


広島大学 越智光夫学長
「戦時下にある人が勉学を続けていたいという希望を持っている限り、できる限り受け入れていくという姿勢は、広島大学にはあるということです。」

学生は、できるだけ早く来日したいとしていて、広島大学は、来月にも広島入りできるよう体制を整えるとしています。