卒業式シーズンを前に、式典でのマスク着用をどうするか、長崎県内でも対応が
分かれています。

卒業式や入学式でのマスク着用を巡っては、厚労省の専門家組織が8日「コロナの流行が落ち着いていればマスク無しも容認できる」との見解を示しています。

一生に一度の行事である卒業式などに『マスクを外して参加したい気持ちも理解できる』とした一方、『参列者同士の距離を空けるなどの配慮も必要』としています。

こうした中、長崎県内で最も早い今月15日に卒業式を迎える活水高校では『卒業生にマスクを着用して臨んでもらう』方針です。

マスク着用が定着していることや、マスクの有効性などを理由に挙げていますが、『卒業証書を壇上で受け取る際はマスクを外す』対応をとるということです。

なお、3月に行われる活水中学校の卒業式は今後の状況を見て対応を検討するとしています。

また長崎大学附属小学校では、来月16日の卒業式について、『卒業生はマスク着用なしでも出席できる』と8日付で保護者に通知しました。

長崎大学附属小学校 峯大雅 教諭:
「保護者の方もきっと子供たちの顔をじっくり見たいでしょうし、晴れ舞台という節目のときでもあるので。
卒業式の中でワイワイガヤガヤする場面はないので、卒業式に向かうまでにどれだけ感染対策を取れるかというところの方が重要」

式典でのマスク着用を巡る国の方針は、近く文部科学省から全国の教育委員会に通知される見通しで、県は「通知の内容を見て対応を判断する」としています。

政府は10日にも『社会全体のマスク着用に関する見直しの時期』を決めることにしています。

一方で専門家組織は──
“マスクを着用しなくてもよい”とされる場面であっても『着ける・着けないの判断は本人の意思を尊重すべきだ』としています。