山形市の東北芸術工科大学では、きょうから卒業制作展が開催されています。
迫力ある蔵王の風景に、穏やかな日常を描いた公園でのひととき。
東北芸術工科大学では、卒業・修了制作展がきょうから開かれていて、16の学科とコースで学ぶ学生576人の力作が展示されています。
工芸コースでは、ユニークな器が。

美術科工芸コース石田千秋さん
「もともと食虫植物に興味があって器状に見えたので」
お酒好きの石田さん。大好きな植物をお酒の器に仕上げました。
来場者は「色味も食虫植物に近づけていて独特な雰囲気があって良い」
子どもが遊びまわる空間も、卒業作品です。

来場者
「色にひかれて、ここが良いって離れられなくて」
光を反射して輝く蝶の羽の形に着目したそうです。
デザイン工学部プロダクトデザイン学科中田小町さん
「中に入るというのがテーマの作品なのでうれしいです。真下から上を見上げると光が降ってくるようなイメージになってぜひ中に入ってみてほしい。」
矢野秀樹
「変わった形の洋服で紫色だが、フラッシュを使って撮影するとレインボーカラーに大変身」
布で作った、背骨とあばら骨。光で表現したのは、生命力です。

美術科テキスタイルコース 池田怜王さん
「ただ(服を)着るだけでなくて見ている人に対して驚いてもらいたい」
来場者
「すごいです!フラッシュ撮影したら色が変わって不思議な感覚になった」
卒業研究を、熱心に、両親に説明する学生の姿も。
企画構想学科永島梨央さん
「(お母さんに)震災の時に、家にあったストーブでシチューを作ってもらった時にあれを覚えていてずっと。」
東日本大震災で被災した永島さんは、廃棄される食材を使った防災食を研究してきました。
企画構想学科永島梨央さん
「母から受けたものが自分にとっても大きく印象的でそれを最後に作品として作りあげたかった。」
コロナ禍で、なかなか会うことができなかったお母さんにも成長した姿を見せることが出来ました。
永島梨央さんの母親「震災の経験を受け継いでくれたのが何よりもうれしいし、それを世の中に貢献しようとしていることが伝わってきて嬉しかった」
東北芸術工科大学卒業・修了制作展は、今月12日まで開かれています。
