トルコ南部で起きた大地震による死者は、トルコと隣国のシリアで合わせて約4400人が犠牲になりました。専門家は「この先、大きな余震が発生する可能性は否定できない」として、警戒を呼び掛けています。

倒壊した建物は5000近く 内戦続くシリアでは政府からの“支援なし”

ホラン千秋キャスター:
6日、午前4時過ぎ(現地時間、まだ多くの方が寝ている、暗い時間帯に起きた地震でした。
マグニチュードは7.8、震源の深さは17.9キロ、比較的浅いところで起きた。

同日、午後1時過ぎ、今度はマグニチュード7.5、そして震源の深さはさらに浅い場所10キロのところで、再び巨大な地震が発生しました。

地震が相次いで発生したことにより、震源地付近では、建物の倒壊が、少なくとも5000近く起きています。

2度目の地震の震源地、トルコのカフラマンマラシュ県では、完全に倒壊してしまった建物のがれきの中に、さまざまな家財道具が紛れているような状況。

トルコのハタイ県では、集合住宅と思われる建物が、根元から横に倒れてしまっている状況。

そして国境を接するシリアでも、被害が確認されています。シリアのイドリブ県では、確認されているだけで数十の建物が倒壊するなど深刻な被害が出ています。

ただ、シリア国内では今も、アサド政権と、反体制派の間で内戦が続いていて、ここは反体制派の拠点でもあるということで、政府からの救命・救出活動の支援は入っておらず、すべて住民や民間組織だけで行われているということです。一刻も早い支援が必要な状況です。

7日現在(日本時間・午後4時ごろ)、わかっているだけでも、トルコとシリア合わせて死者、約4400人。まだまだ、がれきの下に埋もれてしまっている方々がいるということです。

星浩 TBSスペシャルコメンテーター:
シリアの北部は、私も5年ほど前に取材に行ったことがあるんですが、反体制派の拠点ですので、人道上の支援さえ、政府はやらない。こういう事件・事故が起きると、住民の身体・生命が脅かされる。国連や民間が支援をするしかない。

井上貴博キャスター:
2016年に熊本で起きた地震がマグニチュード7.3ですので、それを上回る規模です。しかも多くの人が就寝中の午前4時。映像を見ているだけで、緊張状態になって精神的ダメージを受けたり、フラッシュバックしたりすることもありますので、映像の向き合い方はご注意ください。