「見るのも嫌だ。隣に住んでいると思っても嫌だ」…性的マイノリティへの差別発言で更迭された荒井勝喜総理秘書官。当事者は、“差別発言をした人はそれだけで終わっても、当事者の心のダメージは続く”と訴えます。
6日の国会では、差別発言のきっかけとなった“同性婚を認めると社会が変わってしまう”との岸田総理の答弁が、事前に用意されたものではなかったことも明らかに。岸田総理の考えとは。
LGBTに対する差別発言で更迭の総理秘書官 「見るのも嫌だ」
更迭された、荒井勝喜 前総理秘書官。問題となった差別発言は、総理官邸で3日夜にありました。

きっかけは、岸田総理がこの2日前に行った、同性婚の合法化をめぐる発言です。
岸田総理
「全ての国民にとっても、家族観や価値観や、そして社会が変わってしまう。こうした課題であります」

岸田総理は“同性婚を認めると家族観・価値観・社会が変わってしまう”と言ったのです。
岸田総理のスピーチライターも務めていた、荒井氏。記者団が荒井氏に発言の真意を質すと…
荒井勝喜 前総理秘書官
「見るのも嫌だ。隣に住んでいると思っても嫌だ。同性婚を認めたら、日本を捨てる人も出てくると思う」

LGBT・性的マイノリティに対する差別発言を行ったのです。
性的マイノリティの当事者であり、臨床心理士でもある みたらし加奈さんは…
性的マイノリティ当事者・臨床心理士 みたらし加奈さん
「私自身もニュースを見たときにすごく心臓がバクバクした。当事者として傷ついた気持ちも根底にはあるが、(周囲の当事者たちが)日々の生活で受けてきた差別の言葉がまた よみがえってきてしまうことによって、さらにダメージがきてしまう場合もある」

「発言をした人はその時で終わっている可能性もあるけど、当事者は心にしんどさが続くケースがある」
その後、荒井氏は発言を撤回しましたが、岸田総理は荒井氏を更迭。そして、6日になって当事者に対する謝罪の弁を述べました。
岸田総理
「国民に誤解を生じさせたことは遺憾であり、また不快な思いをさせてしまった方々にお詫びを申し上げます」














