広島市に去年4月、オープンしたサロン「ETHOS(エトス)」です。毎週、「フェムテックヨガ」の講座が開かれています。

デリケートゾーンの基礎土台を作ることや女性特有の変化や悩みの解消など、目的はそれぞれですが、参加者が静かに心身を整えます。

参加者
「自分のことを大事にするうえで大事。普通のヨガと使う筋肉が違うので、違った汗が出ます」

インストラクター
「婦人系の病気の方や妊婦さんとか不妊の人とか、そういう人の方が意識している人が多い」

広島市で事業開始3年未満の中小企業の優秀な事業計画に対して経営・資金の両面から総合的な支援をする「創業チャレンジ・ベンチャー支援事業」にも認定されました。

ETHOSオーナー 藤本梨菜 さん
「フェムテックって言葉が広がっている時期なのかなと思うんですけど、サロンに来るお客さんの悩みは生理痛やPMS、たるみとか見た目のお悩みだったり、ゆるみや尿漏れと幅は広いんですけど、みんな、やはり誰でも悩んでしまうものだと思うので、正しいケアや正しいアプローチでケアすれば、改善に向かっていけるので、(フェムテックという言葉を)広げていきながら、お伝えしていきたい」

これから社会に出る若い世代も…。

先月、安田女子大学 ビジネス心理学科のゼミでは、学生たちがフェムテックについて学んだことを発表する場が設けられました。

学生の発表
「(生理で)本当は体も心もしんどい。だけど、毎月、来ることだし、それで休むのはズルと思われるかもしれない、共感してもらえない、過去に受け入れられなかった経験も相まって言い出しにくいからこそ、1人で抱えこんでしまい、無理して出勤したり、学校に来たりする女性がいることが今の社会の現状です」

学生たちは去年、県内企業の女性向けの支援を調査し、企業がフェムテックに取り組む意義について考えてきました。

発表した後は、実際に企業で働いている人たちと意見を交わします。

社会人(男性)
「(女性の部下が)つらそうだと分かっていて、それをつらいと言って、ほかの人に替えてしまうと、それが本人にとっていいのか、悪いのかっていうのがある」

学生
「『おなか痛いから、きょうは学校行かない』というのを聞くと、『わたしだったら我慢できるけど…』と、どうしても思ってしまうことがある」

社会人(女性)
「女性同士で分かってもらえると思って相談すると、『それくらいで』とか、『わたしの時代は』とか…。そこをどうやって打破していこうかというのがある」

これから社会に出ていく学生たち…。「フェムテック」をどう考えているのでしょうか?

学生たち
「フェムテックという言葉があることで、知ってもらい、意識を変えていくきっかけになるので、そのきっかけ作りとして言葉があるのはいいと思う」

― フェムテックは就職活動に影響しそう?
「わたしは結婚や出産したいと思っているので、サポートしてくれる会社の方がいいし、戻ったときもキャリアに集中できるので、そこは重きを置きたい」

「フェムテック」が、現代社会で誰もが知る重要なキーワードになる日も遠くないかもしれません。