消息不明となって丸2日以上が経過した、知床の観光船。なぜこんな事故が起こってしまったのでしょうか?
海難事故に詳しい専門家は「岩礁にぶつかり、浸水した可能性」を指摘します。また事故が起こったと思われる海域については「海流が変わりやすく、ベテランの船長でも難しい」としています。その他、この会社の元船長も「運行会社の人員が入れ替わっていて、今は教える人がいない」状態であると話しています。会社の体制などに問題はなかったのでしょうか?専門家にききました。

■「ベテラン船長でも難しい」今回の事故の原因とは?

良原安美キャスター:
運航にどのような問題があったのかということについて考えていきたいと思います。

消息がわからなくなった観光船「KAZUⅠ」。
当時乗客が24人、船長の豊田徳幸さん、甲板員の曽山聖さん▼合計26人が乗っていました。▼11人が救助されましたが、子供1人を含む全員の死亡が確認されています。(第一管区海上保安本部 4月25日午後4時)

消息がわからなくなった当時の状況を見ていきたいと思います。当時の現場周辺、天気は大変荒れていました。

風速:9メートル
波の高さ:3メートル
網走東部地方:強風注意報、波浪注意報

東海大学海洋学部 山田吉彦教授
「(今回の原因について)強風にあおられて岩礁にぶつかり、そこから浸水した可能性」
「この海域は1年を通して風と波が強く海流が変わりやすい。ベテランの船長でも難しい」


そして「KAZUⅠ」の元船長さんにもお話を伺いました。この方は、2016年から5年間にわたり船長をしていました。

「KAZUⅠ」元船長の男性
「僕がいる間は無事故の会社だった」

2021年3月に契約解除となった後、運航会社の人員が総入れ替えされました。ですので今、“教える人間がいない”ということです。これが原因かどうかはわかりませんけれども、2021年だけで2件の事故を起こしています。

2021年5月 海面の漂流物と接触事故:乗客3人が軽傷
2021年6月 浅瀬に乗り上げる事故(今回と同じ船長):けが人なし

「KAZUⅠ」元船長の男性
「今の運航会社の社長は、船のことも海のことも知らない。波があって出航をやめたときも社長には、“何で出さないんだ”と言われていた」