JR釜石線を走るSL銀河は今年で運行を終了します。ラストシーズンを前に31日、盛岡市で整備の様子が報道陣に公開されました。
重厚感のある車輪は左右一対で3トン。JR釜石線の花巻・釜石間で運行しているSL銀河は機関車全体の重量が100トンにもなる鉄の塊です。
JR盛岡駅近くにあるSL銀河の車庫では3月からの運行に向けた整備作業が大詰めを迎えています。


1972年までJR山田線を中心に走っていたシゴハチと呼ばれる機関車は、1940年の製造から80年以上経過しています。毎年シーズンオフには大がかりな整備を行っていて、今回はおよそ3か月かけての中間検査です。
整備作業を指揮する藤村信彦さん(44)は震災前、不定期で釜石線にD51を走らせていた時からSLに関わっていて、その付き合いは20年を越えます。後輩たちへの指導も時に熱を帯びます。

(JR東日本盛岡支社 車両センター 藤村信彦さん)
「電車と比べるとマニュアルを作れない。やって覚えるしかない。でも失敗は許されない。後輩たちもSL、このシゴハチが好きで好きでたまらない人たちばかりなので、なんとか歯を食いしばってついてきてもらっています」