満蒙開拓の歴史を後世に残そうと、長野県飯田市の小学生が、犠牲者の名簿をデータベース化し、完成を報告しました。

満蒙開拓団について学ぶ飯田市の千代小学校の6年生。
学校がある千代地区=旧千代村からは飯田下伊那地域では3番目に多い、505人が旧満州にわたり、およそ半数の243人が収容所などで亡くなりました。
地区内にある犠牲者の名前が書かれた慰霊碑を見つけたことがきっかけで、2022年から学習を始めた子どもたち。
地域の人から「記録を後世に残してほしい」と持ちかけられ、慰霊碑に刻まれた犠牲者333人の名簿のデータベース化を進めてきました。
県や市に残る史料などに照らし合わせ、2ヶ月以上かけて作られたデータベースは、年齢や性別のほか、死因や死亡した場所などの情報が書き込まれています。
阿智村の満蒙開拓平和記念館の寺沢秀文館長が学校を訪れ、データを受け取りました。


(児童)「みんなに千代の悲しい歴史があったことを忘れないように伝えたい」
(寺沢秀文館長)「子どもたちが地域の満蒙開拓の慰霊碑について関心をもってくれてここまで一生懸命調べて報告してくれて私たち大人もしっかりしないといけないと思った」
児童は慰霊碑の清掃活動も行っていて、今後は下級生が維持管理を引き継ぐということです。