国交正常化から54年 当時から「台湾問題」懸案に

折しも、今回の会談が行われた9月29日は、日中にとって特別な日でした。

今から54年前のこの日、日本と中国は共同声明に調印し、国交を正常化。この時から、「台湾問題」は大きな懸案でした。

田中角栄 総理(1972年9月 当時)
「誰がやっても困難な『台湾問題』とかそういう難しい問題は、自民党や政府がやり、いずれにしても日中の国交正常化は不可避だというが、私はおよその世論だと思う」

「日中共同声明」では、中国側からは「台湾が中国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明」、日本側からは「中国の立場を十分理解し、尊重」という文言が盛り込まれました。

その後、歴代の政権はこの問題について、台湾との関係を「非政府間の実務関係」に限定。いわゆる台湾有事の際も、日本やアメリカがどう動くのかといった点について「曖昧さ」を保ってきました。

例えば2024年、当時の岸田総理は、台湾有事の際、日本は「存立危機事態」を認定して、集団的自衛権を行使するのかと問われても…

岸田文雄 総理(2024年2月 当時)
「個別具体的な状況に即し、情報を総合して判断することとなるため、一概に述べることは困難」 

「存立危機事態」とは、日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされるといった事態で、自衛隊による「武力行使」が可能となっています。

しかし、2025年11月、高市総理は…

高市総理(2025年11月)
「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても『存立危機事態』になり得るケース」

中国が台湾に武力行使した場合、「存立危機事態になり得る」として、日本の武力行使が可能と解釈できる発言となったのです。

これに中国は発言の撤回を要求するなど猛反発。「怒り」の訳を、専門家は…

東京女子大学(現代中国政治)高原明生 特別客員教授
「色々な仮定の条件が加わって、やっと日本は武力を行使できるようになる。とっても複雑な話。しかし中国側は単純化して捉えてしまって『我々が台湾に出張っていったら、日本は軍を送ってくるんだ』と、『自衛隊を送ってくるんだ』と、そういう風に捉えたわけです」

それから、まもなく1年。日中関係が冷えきった中、今回の「異例の厚遇」は何を意味するのでしょうか。