日常のつながりが命を守る第一歩
都市部のマンションなどでは、隣人との交流が乏しく、いきなり防災訓練を開いても人が集まらない。こんな状況を変えるため、あるマンションでは、まずバザーなどを開催して住民同士が顔見知りになる機会を作ったところ、その後の訓練に多くの人が参加するようになったという。防災は、まずこうした「身近な関係づくり」から始めることが重要だ。
新設される防災庁の予算は従来の3倍となる約650億円にのぼるが、その多くは防災産業の育成などに充てられ、地域の自主防災組織に直接的な支援が届くわけではない。
「だからこそ、私たち住民自身が、普段から町内会やPTA、職場、隣近所といった身近なコミュニティで『いざという時にどうするか』を話し合う必要がある。そのために構想日本が各地で行っている『自分ごと化会議』は有効だ」と加藤氏は訴える。
天気予報を見て危険を感じた際にどう行動するか、市や町の職員も交えて具体的な計画を立てる。事前に連絡方法を確認し、年に一度は訓練を行い、避難所を実際に見ておく。いきなり全てを始めるのは難しくても、まずは隣近所と防災について話してみる、マンションの管理組合に尋ねてみる。そうした小さな一歩が、いざという時に自分と大切な人の命を守る「最大の防災」となるのである。














