アンケート白紙の林氏は閣外へ... 高市総理「手堅く仕事をしていたから本当に残念」

もう1つ焦点だったのは、去年の総裁選で争ったライバルの処遇だ。結果、外務大臣の茂木氏、防衛大臣の小泉氏、そして党の政調会長の小林氏は残留し、林氏が総務大臣を離れ、閣外に去った。このライバルたちの処遇、実は高市総理自ら会見で内幕を明かしている。

高市総理(17日の会見で)
昨年、総裁選挙でご一緒して今回続投となった方につきましては、第1希望の役職であることを確認した上で人事を行いました

なぜ、3人が留任し、林氏は去ることになったのか。総理側近は林氏について、その高い政策力や答弁力を踏まえて次のように話していた。

総理側近
総理は国会で答弁ができるかどうかを非常に重視している。高市総理も総務大臣経験者として総務大臣は簡単じゃないということを分かっているし、大事にしている役所だ。基本的に留任をお願いするんじゃないかと思う

側近ですら留任を予想していた林氏。この予想を覆すことになった原因こそ、「革命的」とうたうアンケートの存在だった。人事をおこなううえでアンケートを主軸においた高市総理。しかし、政権幹部によると林氏はアンケートを出したものの、中身は「白紙」だったという。高市総理は林氏が総務大臣を希望しなかったから留任を見送ったのか否か、周辺にはこう語っている。

高市総理(周辺に対し)
アンケートが白紙だった。手堅く仕事をしてくれていたから本当に残念

この言葉を聞く限り、ホンネではその仕事ぶりから林氏を留任させたかったが、させる理由を見いだせなかったという胸の内が垣間見える。一方の林氏、改造の前に側近にこう語っていた。「留任の打診が来たら断れないよね」。この言葉から林氏も積極的に閣外に出ようとする意志はなかったものと推察される。

その林氏。改造の翌日、都内の講演で来年の総裁選についてこう語っている。

林芳正前総務大臣(18日の講演で)
あしたの(朝刊の)見出しになっちゃうといけないので、今日は『まだ先のことはわからない』という程度にさせていただいてよろしいでしょうか

留任か退任か、アンケートの上で思惑がすれ違った高市総理と林氏。高市総理も、2度目の総裁選で石破氏に敗れた後、打診された総務会長の椅子を蹴って”無役”で活動し、1年後、雪辱をはたした。これまで要職を歴任し、陽の当たるところを歩み続けてきた林氏は、来年に向けてどう動くか。果たして今回の改造が総裁選に向けた号砲になるのか、高市総理と林氏。この2人に永田町の視線が集まっている。

(TBSテレビ政治部 官邸クラブ 大室裕哉)