◆「あと何年生きられる?」計算の落とし穴

自分の今後の人生設計を考えるとき、「平均寿命(男性約81歳・女性約87歳)から、今の自分の年齢を引く」という計算をしてしまいがちです。

たとえば現在60歳の男性の場合、「81歳 − 60歳 = あと21年くらいかな」と考えていませんか。

しかし、この引算で「あと何年生きられるか」を計算するのは、統計学的に正しくありません。

なぜなら「平均寿命」は、「その年に生まれた0歳児が、平均してあと何年生きられるか(=0歳時点の平均余命)」を表した数値だからです。

乳幼児期や若年期に亡くなる方の可能性も含めて計算された平均値であるため、すでに病気や事故のリスクを乗り越えて60歳まで無事に生きてきた人が「あと何年生きられるか」の指標としては、ズレが生じてしまうのです。