「来年の総裁選シフト内閣」注目集まる林大臣の去就

そして今回の人事のもう一つの側面が、来年秋の自民党総裁選を念頭に置いた「ライバル封じ込め」の構図だ。前回の総裁選で高市氏と争った茂木外務大臣・小泉進次郎防衛大臣が留任で調整、小林政調会長も留任を含め調整されている。閣内にいる限り、総裁選への立候補は難しくなる。自民党のベテラン議員も「完全に来年の総裁選シフト内閣だよね」と語ったという。
その中で最大の焦点となっているのが、林芳正総務大臣だ。
前回の総裁選で林氏は第1回投票の議員票において高市氏を上回っており、最も手強いライバルと見られている。高市総理としては林氏も閣内に取り込んでおきたいのではないかと室井デスクは指摘する。
林氏自身は側近議員に「閣外に出られるものなら出たいが、総理に残れとお願いされたら受けないわけにはいかない」と語っていると室井デスクは明かす。高市内閣の支持率が依然60%超という状況で閣外に飛び出すことは「非常にリスクが高い」一方、閣内に留まる限り内閣の方針に縛られ、総裁選への動きも制約される。
林氏を支援した議員からは「ここで閣外に抜ける度胸がなければ総理にはなれない」という声も上がっている。
過去には2014年、石破茂氏が高い支持率を誇る安倍政権下で閣外に出て、その後の総裁選に出馬した前例がある。室井デスクはその経緯を「当時も安倍さんはそんなに低い支持率ではなかった。まさに似たような感じで袂を分かった」と振り返った。
林氏がこのタイミングで同様の決断を下すかどうか、そこに今回の人事最大の注目点が集まっている。今回の組閣で林氏が閣外に出るかどうかについて、室井デスクは「可能性としては低い」との見方を示しつつも、その判断が来年の総裁選の行方を大きく左右するとみる。
また、小林氏の周辺の中堅・若手議員を閣内に取り込むかどうかも一つのポイントだと室井デスクは見ている。専門性の高い優秀な若手が複数おり、今回の組閣で入閣を果たすならば、高市総理の思惑がより鮮明に読み取れるという。
支持率という数字は、政権の現在地を示すと同時に、政治家たちの行動を規定する。「お化け数字」が続く今だからこそ、林氏の決断も、麻生氏の影響力も、高市総理の計算も、それぞれの重みを増している。
その答え合わせとなる組閣の日は、眼前に迫ってきている。














